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営業職から会社員WEBエンジニア、
その後フリーランスWEBエンジニアに転向した自分が解説します。
ポート番号とは?
ポート番号とはアプリケーションの識別番号です。
ポート番号は 0~65535
の間の数字で表されます。
インターネットにおける通信においてはIPアドレスというものを使い通信相手を特定します。
しかし通信相手のコンピュータ内ではブラウザアプリだったりメールアプリだったりと色々なアプリケーションが動いています。
その中から目当てのアプリケーションを指定するために必要なのがポート番号です。
ポート番号は各コンピュータで「◯◯番宛てにデータが飛んできたら△△アプリ用のデータと判断する」というように決まっています。
IPアドレスがオフィスの住所だとすると、ポート番号は部門にあたります。
総務課や営業課など、それぞれに特化した業務を行ってくれます。
IPアドレスについて知りたい方はこちらの記事がおすすめです。
-
IPアドレスとは?IPv4・IPv6の仕組みをわかりやすく解説!
2024/7/3
ポート番号の種類
ポート番号は3種類に分けられています。
- ウェルノウンポート番号
- 登録済みポート番号
- ダイナミック/プライベートポート番号
ウェルノウンポート番号
ポート番号のうち、0~1023
はウェルノウンポート番号と呼ばれ、主要なアプリケーションごとに番号が割り振られています。
こちらはIANA(Internet Assigned Numbers Authority : アイアナ)という機関で管理されています。
例えばWebサイトを閲覧したい時はポート番号80
を指定する、メールの読み出しをしたい時にはポート番号110
を指定するというようにルールが決まっています。
以下に代表的なウェルノウンポート番号をまとめました。
ポート番号 | プロトコル | 主な用途 |
---|---|---|
80 | HTTP | Webへのアクセス |
443 | HTTPS | 暗号化されたWebへのアクセス |
110 | POP3 | メールボックスの読み出し |
143 | IMAP4 | メールボックスへのアクセス |
25 | SMTP | サーバー間のメール送信 |
587 | SMTP submission | コンピュータからメールサーバーへのメール送信 |
20 | FTP data | ファイル転送(データ転送用) |
21 | FTP control | ファイル転送(制御用) |
登録済みポート番号
ポート番号のうち、1024~19151
は登録済みポート番号と呼ばれ、ウェルノウンポート番号ほどではないがよく使われるアプリケーションに割り振られています。
こちらも IANAで管理されています。
代表的なポート番号としては、データベース管理システムであるMySQLの3306
やPostgreSQLの5432
などがあります。
ダイナミック/プライベートポート番号
ポート番号のうち、49152~65535
はダイナミック/プライベートポート番号と呼ばれる、用途の決まっていないポート番号です。
インターネット上で通信を行う際には相手コンピュータのポート番号を指定しますが、同様に自分側のポート番号も指定する必要があります。
その際、ダイナミック/プライベートポート番号の中から自動的にポート番号が割り当てられます。
自分側のポート番号は相手からデータを送り返してもらう時などに使用されます。
ポート番号を使った通信の流れ
ここまでポート番号について説明してきましたが、ここから具体的な通信の流れについて説明します。
細かい要素は色々ありますが、ここではインターネット通信をするために必要な要素として以下の4つを取り上げます。
- 自身のIPアドレス
- 自身のポート番号
- 相手のIPアドレス
- 相手のポート番号
これらを使った通信の流れを図示したものが以下になります。
まずデータをやり取りしたいコンピュータをIPアドレスで指定し、対象のサービスをポート番号で指定します。
そうして指定した相手に自分のIPアドレスとポート番号、「Webページのデータが欲しい」などのリクエストを飛ばします。
リクエストを受け取った相手は送信元のIPアドレス、ポート番号に対してリクエストされたデータを送信します。
といった流れで通信が行われます。
またポート番号には、下図のように相手の同じポート番号に同時にアクセスした場合に、どちらにどのデータを送るかを区別する役割もあります。
まとめ
最後にもう一度ポイントをまとめておきます。
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